MushiMushi Tachikawa
教育支援協会東京西
2015-07-20

光に集まる虫を観察しよう!が開催されました。

みんなで光をかこんで

今回は昼と夜のムシムシを両方観察しちゃおうという欲張り企画!みんなで盛り上がりました。
ムシムシ探検隊史上初の、夜の観察会でもありました。

立川市環境対策課の方と準備を進めていると、4時前から雲行きがアヤしく、もゴロゴロ。一時はどうなることかと思いましたが…
でも、およそ20名のみなさんが参加してくださいました。
天気も、4時半頃にパラパラっと降られましたが、結果的にほぼ予定どおりに進めることができました。

各自、自己紹介してから、河川敷へ繰り出して、まずは昼(夕方)の部を開催。

夕方の観察会など。カブトムシも!

イネ科の草が茂る土手の斜面には、ショウリョウバッタがこれでもか!と大漁~^^
アカツメクサの花をとって蜜を吸ってみたり、草花あそびもたのしみながらの観察会のスタートです。

運動広場を横切って、川のほうへ茂みを分け入ると、カナブンアオドウガネマメコガネなどコガネムシの仲間がつぎつぎと。
雨上がりだったのでカタツムリもいっぱい這い出していました。
クズの茂ったところでパンダゾウムシ(オジロアシナガゾウムシ)を見つけてみたり。(実はこれを書いてる私は見つけられなかったのですが…汗)
オニグルミの木にカブトムシ♂が来ていました。闘いのあとでしょうか、角の先端が折れていましたが、大型の♂です。
同じくオニグルミにはノコギリクワガタ♀もみられました。クヌギ・コナラやサイカチじゃなくても、いるんですねぇ。

帰ってきてから、4つの調理班にわかれて、協力して夕食をつくりました。
メニューはやきそば。鉄板が足りなかったりして、ナベでやきそばを調理した班もありましたが、美味しくいただきました。

蛾たち。シャクガ、アツバガ、…

いよいよ日が暮れて、今回のメインイベント、光に集まる虫たちの観察の時間。
今回は、Pata先生こと、グループ多摩虫中村 清先生においでいただき、ご協力をいただきました。
おかげさまでたいへん充実した夜の観察会を開催することができ、御礼申し上げます。
炊飯場から電源を引いて、土手のサイクリングロードわきに最新型ライトトラップをセットアップ。光源は水銀灯だそうです。

夜8時ころから、みんなでライトトラップを囲んで、夜の部スタートです。
大小さまざまな蛾たちが、トラップの網に集まっています!
ちょうどナショナル・モス・ウィークの期間(7/18~26)にあたり、タイムリーでしたね~
コガネムシの仲間など、昼間も観察した虫たちも集まってきました。

今回みられたムシムシたち。

チョウ目
(昼)ヒメウラナミジャノメ
(昼)ゴイシシジミ?
(昼)イチモンジセセリ
(夜)ホソガ類
(夜)シャクガ類
(夜)クロキシタアツバ
(夜)クワコ

コウチュウ目
(昼)オジロアシナガゾウムシ…通称パンダゾウムシ
(両)マメコガネ
(両)カブトムシ♂
(両)ノコギリクワガタ♀
(両)アオドウガネ
(夜)トウキョウヒメハンミョウ
(夜)ナミテントウ
(夜)コフキコガネ
(夜)オサムシ類
(夜)アオバアリガタハネカクシ…いわゆる「やけど虫」

バッタ目
(昼)ショウリョウバッタ
(昼)オンブバッタ

カメムシ目
(昼)ベッコウハゴロモ
(夜)その他ハゴロモ類
(夜)アオクサカメムシ
(夜)ヒメホシカメムシ そのほかカメムシ科多数

ハチ目
(昼)トラマルハナバチ

夜のムシムシたち

ハエ目
(昼)ムシヒキアブ

昆虫以外
(昼)カタツムリ類、オカモノアラガイ

などなどなど。
※同定の間違いなどがありましたら、お知らせいただけますと幸いです。

アオバアリガタハネカクシは、6-7mmくらいのちっちゃな虫ですが、ペデリンという毒をもっていて、たたいたりすると皮膚に炎症が起きます。
そういう、うかつにさわっちゃいけない危ないムシもいるんだよ、ということは、大事な学びでした。

最後に、炊飯場へ戻り、まとめミーティングをしました。
こどもたちから出た、素朴なギモン。先生に質問だ!

なぜムシムシは光に集まってくるんでしょうか?
これにはいくつかの説があるようですが…
・虫は、太陽や月の方向をたよりに、姿勢を保って飛んでいる。
・太陽や月は、虫が飛んで移動しても方向は変わらない。
・だから、太陽や月の光の来る方向を基準にして正常に飛べる。
・ところが人工のあかりの場合は、虫が移動するとあかりの方向が変わる。
・あかりとの角度を一定に保って飛ぼうとすると、あかりの周りをグルグル回ることになる。
・そうやってグルグル回りながら、結果的にあかりに近づいていってしまう。
という説があるそうです。

また、虫たちはどうやら光に含まれる紫外線に反応しているそうです。
蛍光灯や、水銀灯の光には、紫外線が多く含まれています。
高速道路などのオレンジ色のナトリウム灯や、最近増えているLED照明は紫外線をあまり含まないので、来る虫も少ないのですね。

帰りがけ、炊飯場の桜の木ではアブラゼミの羽化シーンもみられて、すばらしく充実した観察会となりました。


次回、8/15(土)も、夜の虫の観察をやります!
18:00(PM6時)集合~21:30頃までの予定です。時間が長いので、飲み物と軽食をもってきてくださいね。
みんなで夜の観察をエンジョイしよう!

関連情報 夜のムシムシ探検隊 8月の開催予定

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