MushiMushi Tachikawa
教育支援協会東京西
2015-12-20

ムシムシ探検隊 12月の模様

最高の冬晴れとなった12月20日。2015年締めくくりのムシムシ探検隊スタート!
15名ほどの隊員(参加メンバー)が集まりました。
今回は西へ向かいました。こちらを歩くのは、ムシムシ探検隊ではひさしぶりの行程です。

チャバネフユエダシャク ♀

まずいきなり、シャクガ界の「ホルスタイン」ことチャバネフユエダシャクの♀を発見!
う~ん、これ、ですよ!予備知識がないと、全然わかりませんネ!
そうです。フユシャクのなかまのメスは、ハネが無いか、あっても小さく縮んでしまっていて、飛べないのです。
とまっている擬木の色と、そっくりの色です。偶然でしょうか?

このように、冬でもムシはいます。いるのですが、場所を決めてじっとしているものが多くなります。
卵で、幼虫で、蛹で、また成虫で… それぞれ種ごとのきめられたサイクルで、冬を越すムシムシたちのすがたを、さがしてみましょう。

越冬するムシの卵たち

卵越冬シリーズ
樹皮のすきまに産み付けられたクヌギカメムシの卵が見つかりました。どうも、去年より、少ないようです。
クヌギカメムシといいつつ…樹はコナラです(笑)となりにワラジムシもいますね。
寒さや乾燥から卵をまもる、緑色がかったゼリー質につつまれています。このゼリー質は、卵からかえった幼虫の最初のエサにもなります。
そして(解像度が少しアレですが)それぞれの卵から、3本ずつの呼吸管がピョロピョロと生えているのもわかります。

このほか晩秋に活動する蛾らしくない蛾、ミノウスバの卵も見つかりました。食草であるマユミの枝先に、塗りつけたように産卵されていました。
卵の上から、さらに成虫の体毛が塗りつけられています。

幼虫たち

幼虫越冬(?)シリーズ
シロザにサヤエンドウがなっています。…あ、違いました^^; これはホシホウジャクの幼虫と思われます。
シロザに絡んだヘクソカズラを餌としているのでしょう。しかしホシホウジャクはさなぎ越冬または成虫越冬のはず。
このコはちょっと出遅れているようです。大丈夫かな~?

コナラの樹皮の溝には、定番ヨコヅナサシガメ幼虫も、ひそんでいました。
このほか、アカボシゴマダラも幼虫越冬です。おそらく小さなエノキの木の下に落ちた葉にくっついているハズですが…今回はざんねんながら確認できませんでした。

成虫越冬するムシたち

成虫越冬シリーズ
コナラの切株が朽ちて脆くなったところを、掘ってみました。ここは以前、コクワガタを発掘できた場所なのです。
おお!今日も出ました!コクワガタです!ちょっとアゴが小さめですが、立派なオスですね。青光りしているのは、冬空の青い色です。
このほかにも、樹の下に横たわっている朽木の中から、その名もズバリ、クチキムシ
朽木はムシの宝庫ということがよくわかりました!

アカシマサシガメの成虫も樹の根元にいました。このサシガメはもっぱらヤスデの体液を吸うようで、低いところにいることが多い、地上性のカメムシです。
そうそう、ヤスデも朽木のスキマにいましたよ。

このほか、ハサミムシ成虫や、キイロテントウ成虫、ナミテントウ幼虫なども見つけることができました。
それからまだ頑張って生き残っていたオオカマキリの♀もいました!

ところで予告編で写真を出した、クロスジフユエダシャク♂の飛翔は、ちょっと時期が過ぎてしまったか、本日は確認にはいたらず…。
12月の上旬は、各地の雑木林でヒラヒラしていたのですがね~。
それでも、それを補って余りある、いろいろ多種多様なムシたちに出会うことができて、ムシたちの強さを感じることのできた探検隊となりました。

ムシムシ探検隊・立川、2015年の活動は、以上となります。
つぎは1月24日(日)、9:30に、柴崎体育館正面に集合です。

では皆様、良いお年をお迎えください!

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