MushiMushi Tachikawa
教育支援協会東京西
2018-02-04

ムシムシ探検隊2月の模様

2月の観察会は、玉川上水を探検しました。

前回の観察会翌日(1月22日)に降った大雪が、まだ所々に残雪として積もっている中、本日も親子連れを交えて、元気よく探検開始です。

今年の冬シーズンは平年よりも寒い日が続き、自然の動きは平年よりもゆっくりとしているようです。
玉川上水駅の南口にはカンザクラ系の早咲きの桜の木があり、例年1月末には咲き出すところ、今年はまだツボミでした。

ゼリー質に包まれたクヌギカメムシの卵

それでも、やはり虫たちは息づいています。
このヌメっとしたものは、クヌギカメムシの卵で、クヌギやコナラの樹皮の、デコボコした深いスキマに産み付けられています。
緑色を帯びたゼリー質に包まれていますが、これは寒さや乾燥から大事な卵を保護するとともに、生まれた幼虫の初期のエサになります。

昨年の冬にくらべると、やや産卵数が少ないようにも思えました。
数年間にわたって観察を続けていると、同じ生物種でも年によって数が増減していることを体感しますが、そのメカニズムはとても複雑のようです。

フユシャク類の♀

つづいて、コナラの灰色の幹に、同じく灰色の虫がひっそりととまっているのを、ボスが発見してくれました。
フユシャク類の♀ですね。ほんの痕跡程度にフリルのような翅のあるのが判るでしょうか?
さなぎの中で、一旦は翅が形成されるものの、その後、羽化する頃には縮んでしまうのだそうです。
…これは説明されなければ蛾だとは分からないですね!エネルギー消費をおさえ、卵を産むことに特化した姿といえるでしょう。
体長1cmほどで、比較的小型の種類でした。何種類かあるフユシャク類の中でどの種類になるのか、要調査です。

千手橋のところで折返し。橋の南北にはエノキの巨樹があり、樹の下で、エノキを食樹とするゴマダラチョウの越冬幼虫探し。
昨年の冬の観察会では、見事探し当てることができたので、今年も期待しつつ取り組んだのですが、発見できず。

ヒロバフユエダシャク♂

強風や落ち葉掃きで、溜まった落葉の量が昨シーズンよりもが少なくなっていたことも原因でしょう。
ちょっと残念…

その代わり?きれいな蛾が、常緑樹の株元にピタリと止まっておりました。
ヒロバフユエダシャクの♂成虫のようです。
整った二等辺三角形で、幅は4cm近くあったでしょうか。
当初、よく似たシロフフユエダシャクと思われたのですが、やや大きいこと、それから前翅を横切る濃色の線の形状により、ヒロバフユエダシャクと同定いたしました。
2-3月に現れるフユシャクの一種とのことです。

ちっちゃいテントウムシたち♪

越冬するテントウムシの仲間さがしも盛り上がりました。
剥がれかけた樹皮の裏側などに、冬のおなじみウスキホシテントウや、キイロテントウがひそんでいました!
ウスキホシテントウは、隣にクモも一緒にいました。
どちらも小さな種類ですが、褐色や灰色の多い冬のフィールドで、メリハリのあるテントウムシの色は、ちょっとほっとします。
開始のときにテントウムシを期待していたので、ちゃんと見つかってヨカッタです!

次回3月は今年度締めくくりの探検隊となります。矢川緑地を探索します。また一緒に探検しよう!

▲このページの最上部へ