MushiMushi Tachikawa
教育支援協会東京西
2018-03-11

「川上洋一先生と行く矢川緑地」開催!

29年度の締めくくりとなった3月の探検隊は、ふたたび川上洋一先生を講師にお迎えし、矢川緑地でのいきもの定点観測活動でした。

先生の説明に耳を傾けます

川上先生との初めての観察会は、ちょうど1年前の矢川緑地で開催されました。数ヶ月おきに定点観測を続け、季節が一巡したことになります。
昆虫のみならず、野鳥、水生生物、植生にいたるまで、生態系全体にいたる先生の知識により、毎回とてもためになる観察会です。

曇り空から日が差してきて、いきものの活動が期待できる天候にも恵まれました。

木道の先に、灰色の大きな鳥がじっとたたずんでいました。

アオサギ幼鳥

日本で繁殖するサギ類の中では最大の種、アオサギの幼鳥ですね。ここ矢川緑地にいる淡水魚やアメリカザリガニなどを採餌しているのでしょう。
20人ほどの探検隊が近づいても動じる様子がなく、じっくりと撮影に成功です。
日本国内のアオサギは増加傾向にあり、都市部でもよくみられる野鳥になっています。人口の多い地域にくらすアオサギは、人間への警戒心が少ないのでしょう。
頭部に生えている飾り羽がお洒落ですね!

カワニナ類

矢川の流れからはカワニナ類も見せていただきました。
ゲンジボタル、ヘイケボタルの食餌として知られるカワニナが豊富にくらしている矢川は、都市部に残された貴重な生態系といえます。
(幼虫が水中生活するホタルは、世界的にみると珍しいのです)
カワニナ類には写真のように殻頂が崩れるものと、先端まで残る系統があって、地域によってどちらかが見られるとのことです。

昆虫たちも、いよいよ本格活動期に入ったようです。
カメムシ類は同定の難しいものがたくさんいます。クサギカメムシ、ヨコヅナサシガメ幼虫ほか数種が確認できました。
ツマグロオオヨコバイ(通称:バナナ虫)もいました。長期間みられる普通種ですが、ちょうど活動開始時期と思われ、3月の今日観察できた!ということも貴重な記録となります。

カメムシ類

テントウムシ類では、活動を始めたナナホシテントウや、まだ樹皮の裏にいたウスキホシテントウ、カツラの樹皮にいたトホシテントウの幼虫(すぐ隣に食草となるカラスウリがあった)など、肉食性・草食性の両種を確認できました。
チョウ類では成虫の飛翔はまだ少なめでしたが、エノキの葉につくゴマダラチョウの幼虫を、先月の玉川上水に続いて確認できました。

また、冬眠中のカエルさんとこんにちはしたり、今回も多種多様ないきものの生態にふれあうことができました!
立川いきものデータベースも、野草・昆虫・野鳥の3カテゴリーに拡大して運用しており、
いきものの名前が分からなくても投稿できるのが、立川いきものデータベースの特色ですので、ぜひ皆様の投稿をお待ちしています。

2018年度は、4月22日(日)残堀川親水公園から活動スタートです。観察に最適な季節、次年度も楽しく探検しましょう!

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